陸上のウサイン・ボルト選手はこう言ったそうです。
速く走るためには、速く走ろうと思わないことだ。
速く走ることばかり考えて、逆に遅くなる選手はたくさんいる。
速く走ろうとせず「自分の走り」をすることだけを考えたほうがいい。
このことは陸上以外の様々なことに当てはまるのではないでしょうか。
スピーチに置き換えるなら「上手に話そうとするから聞き手に伝わらない」。
上手に話したいとすると、人から褒められるために話します。
「XXさん、話が上手ですね」こう褒められれば嬉しくない人はいません。結婚式の余興スピーチならそれで良いですが、ビジネスの場面でこう言われたら要注意。
あなたの話に心が動いた聞き手なら、まず「それはおもしろいですね」「詳しく教えてもらえますか」のように、自分の感情を真っ先に伝えてくるでしょう。
ところが「話がお上手ですね」が第一声なら自分ごととして話が響いていない証拠。もしかしたら内心「話は上手いけど商品には興味ないよ」と感じているかもしれません。
上手く話すことと聞き手の心に伝わることは、同じように見えても別物なのです。
上手に話したいと思うのは、話すことが自分のためだからです。
ビジネスで話すなら、スピーチでもプレゼンでも相手のためになる話かどうかが大切。
とことん聞き手の立場になって伝えることが大切なのです。