『インビクタス 負けざる者たち』2010年日本公開、実話に基づいたストーリー。

 

ラグビー映画のようでいて、主題は「リーダーシップ」に思えます。

ネルソン・マンデラ大統領(モーガン・フリーマン)とラグビーチーム主将フランソワ(マット・デイモン)、2人のリーダーが出会う場面で大統領が問いかけます。

「フランソワ。その人が持つ能力 “以上” を引き出すために君はどうするか」

能力ではなく「能力以上」と問うています。

成し遂げたいことの前に壁がある。どうしたら乗り越えられるのか?

長い獄中生活を強いられたマンデラさんが自分に問い続けてきたことでもあるのでしょう。

そしてマンデラさんは打ち明けます。自分は『インビクタス』という一遍の詩から力を得たと。

 

セリフが少なく、話がわかりづらいとも言われるクリント・イーストウッド監督の作品。

こんな重要場面もさらりと描いてしまいます。

人によっては何気なく見て流してしまうのかも。私も「ここ、セリフ少な過ぎじゃない?」と最初思いました。

でも、これは監督からのメッセージかもしれない。

“大切なことは日々の小さな瞬間や習慣の中にある。だが人はそれと気づかず見逃すのだ”と。

 

言葉はすべてを表せません。

一つ一つの映像、俳優の微細な動きや表情から何をどう読み取るか?

「それは観る人が決めればいい」イーストウッド監督がそんな風につぶやいている気がします。

 

物語は、大統領とフランソワが互いの思いを交錯させながら、やがて一つの大きなうねりを生み出します。

 

リーダーは見えないものを見る人。

先が見えなくても信じて前に進み続ける。

今こそ、そんな強いリーダーシップが必要ではないでしょうか。