言い間違えても、気にしない!正しく話すより大切なこと ※注意点あり

成功マインドセット

こんにちは、スピーチコーチの森裕喜子です。

ある講演で、
某社長が創業時代の苦労を
語りました。

途中、かつての想いが脳裏をよぎり、
言葉に詰まった。
会場には一瞬の空白が流れ、
本人も「あ、しまった!」と慌てたそう。

ですが驚いたことに
講演後のアンケートには
「心打たれた」
「もらい泣きした」など
感動のコメントがたくさんあったそうです。

こういったこと、実は意外と
起こるんですよね。

人前で話すとき、本当に大切なことは何だろう
 

「きちんと話す」=「伝わる」ではない

今は確固たる地位を築いた人でも、
過去には言葉にならない失敗や苦労が
あったんだと知れば、
親しみも沸くし、共感もする。

そういう体験は、話を聴く側として、
誰もが何度もしているでしょう。

でも、いざ「話す側」になった途端、
「スラスラ流暢に話すことが正解」
などと考えてしまう。

スピーチトレーニングでも
「いい間違えたら怖いから、話すのが苦手」
と仰る方は多いです。

でも、冒頭の出来事からも言えるように、
上手に話すことはスピーチのおける正義でもなんでもありません。

なぜかというと、
スラスラ話せたとしても、
聞く側が共感してくれるわけではないからです。

沈黙こそ伝わるチャンス!?

話の最中に空白が生まれたとしましょう。
すると、聞き手はその瞬間、
「ん?」となりますね。

これは「何が起きたのか?」と反応しているわけで、
即座に「話し手が言葉に詰まったな、話が苦手らしいな、
これは良くない」などとは思わない。

むしろ「ん?」となったときに
聞き手は完全に話し手に引き付けられています。
つまりこれ、「いい話」になるチャンス!

スピーチやプレゼンで最も大切なことは
聞く人が興味を持ち続けられるように
伝えることですね。

というのも、
聞く側というのは
とても飽きやすい生き物だから。

これは映画でも舞台芸術でも、テレビ番組でも同じこと。
「いかに飽きさせないか?」
そのためにどんな工夫をするか?が、
情報を発信する側に求められる
責務なのです。

そして、
なんとスピーチにおいては、
実に有効な「聞き手が惹きつけられる瞬間」というのがありまして、
それが「沈黙」なのです。

話し手が意図的に黙ろうが、
あるいは不意に言葉に詰まったのであろうが、
そんなことに関係なく、
いずれの理由であっても
とにかく沈黙が起これば、その瞬間に聞き手は
「ん!?なんだ!?」と
気持ちが動いてしまうのです。

話し手は、単に黙っただけなのに・・です!
これ、チャンス以外の何物でもないでしょう!?

いい間違えが問題ない理由

言い間違えなどの小さなミスも
伝わる話をする上では、
まったく大きな問題ではありません。
特に経営者なら、スラスラ上手に話すことが
仕事ではないからです。
(経営者の仕事は、経営することです!)

ですから、
ちょっとくらい言葉に詰まろうがなんだろうが、
とにかくひたすら伝えることに集中し、
話を続けましょう。

と申し上げましたものの・・・。
やっぱり本番では自分が意図したように話したい、
という方もいらっしゃるでしょう。

であれば、
その「伝えたい」強い意志とお気持ち、
ぜひ事前準備の段階から
発揮してください。

本番できちんと話すことは
たった1つの正解ではありませんが、
徹底的に事前準備することは
絶対的な大正解です!

鉄壁の準備をしたら、
本番は聞き手と共に時間を共有する。

そうすれば、
いいアドリブも出てきたりして
スピーチがおもしろくなってきますし、
「聞いて良かった!」と思ってもらえるはずです。

注:重要な言葉(たとえば社名や人の名前などの固有名詞、数字)を言い間違えた場合は、すぐに訂正、言い直しが必要です)

森 裕喜子

森 裕喜子

経営者のマンツーマンスピーチトレーニングとスピーチ戦略のサービスをお届けしております。トップアスリートのメディアトレーニングも多数実施。

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森 裕喜子

森 裕喜子

トップリーダー、トップアスリートのスピーチプレゼン戦略 VIC/伝える力でマーケティングする。スパルタトレーニングとコンサルティングをしております。

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