こんにちは、森裕喜子です。
ご登壇の舞台裏シリーズ「社内表彰式」
トップの発信場面は
大きく分けて2つあります。
1つは対外的なもの。
カンファレンスや講演、会見、
新商品プレゼン。お集まりでのスピーチや
前回記事でもテーマにした株主総会もそうです。
もう1つは社内への発信。
戦略の共有、各種会議、
年末年始や社内イベントの挨拶、
オンラインやビデオメッセージなど。
これら発信場面にご一緒して感じるのは、
伝わるように話す点においては
「社内向け」の方がハードルが高いことです。
たとえば、
ご家族や親しい人に大切なことを伝えるとき、
いつ、なんと言ったら良いか?
あれこれと考えてしまうことがあります。
同様に、
トップが社員の皆さまに
大切な考えを伝えることは、
「想い」が強いからこそ難しいのです。
今回は、この社内発信がテーマです。
「苦手」の迷宮から抜け出す決意
かつて、ある経営者の方から
「スピーチのトレーニングをしたい」
直々にお電話をいただきました。
起業された会社を拡大される
40代前半のトップリーダーです。
最初のミーティングで、こう仰いました。
とにかく人前で話すのが苦手。
でも、もうこれ以上、
スピーチから逃がれられません。
そのお言葉を受け止めつつ、
何か、グッと強く響いてくるものを感じて
(このかたは、スピーカーとして
大きなポテンシャルを秘めていらっしゃる)
と直感しました。

始まったスピーチの旅
トレーニングが始まり、
最初のご登壇が
最優秀社員や部署を表彰する
「社内アワード」という大舞台。
そこでトップは自ら決断されました。
用意された原稿ではなく、自分の言葉で話したい。
内容作りと伝え方のトレーニングを
重ねました。
いよいよ本番の日。
会場には全従業員が集まり、
表彰式特有の華やかさと緊張感です。
これまでの準備と労力が、
きっと本番での自信になられるはず!
そう願いながら、
会場の一角から舞台を見守りました。
意外すぎた本番スピーチ
アナウンスが流れる中、
トップは足早に舞台に上がられ、
第一声を発せられました。
(あっ、速い)
練習のときよりも早口で、
このまま行くと
伝わらないスパイラルに入りそうです。
でも、それは一瞬の杞憂でした。
舞台でスピーチされるトップは
練習とは全く違い、
輝いていらしたのです。
言葉に力があり、
自然なメリハリがたっぷりで、
声も目線も確固たるベクトルがある。
そのご様子を拝見し、浮かんだのは
(この方は、天才)
トレーニング中の静かな表情の奥には、
この輝きが秘められていた。
スピーチという「山」の頂上に
たった1人で立っていらっしゃるからこそ
自ずと現れたのかもしれません、
よかった・・・
見事なスピーチデビュー戦でした。
スピーチ後、トップは微かにこう仰いました。
「何をしたのか、全く覚えていません」
本番をレビューする価値
本番を拝見した際は
必ずレビューを作成してお渡ししています。
・素晴らしかったこと、詳細の分析
・今後さらによくできること
・聞き手への影響はどうだったと考えられるか
・今後のトレーニングに向けて
などを含めています。
今回は、素晴らしい本番を実行できるお力を
元々お持ちだったことを
認識していただけるように、と
思いながら作成しました。
その後もトレーニングは続き、
社内表彰スピーチも回を重ねられました。
トップご自身もだいぶ慣れてきていらした頃、
別の「スピーチの山」が現れました。
”本当に” 社員に伝えたいこと
社員を表彰する場面では、
優れた働きを労い、感謝し、さらに
全社全体を鼓舞する。
これらがスピーチの基本的要素です。
ですが、トップはこう感じていらっしゃいました。
基本的なスピーチでは普通すぎる。
もっと自分らしく話したい。
社員に伝えたいこともあるが
それを話していいものか・・・
経営者としてビジネスに
さらなる成果を求めるのは当然でも、
「もっとがんばれ」などと
そのままスピーチしてしまっては
独りよがりな号令で終わってしまう。
会社と社員をもっと強くしたいが
本当の想いは言えない。
そんなご状況でいらしたのです。
つまり、もう「スピーチは苦手」
の段階はとっくに終わっていて、
新たなスピーチへ向かうタイミングでした。
そこで、私はご提案しました。
「思い切って、本音をぶちまけましょう」
戦略的言葉選びで「想い」に近づく
もちろん「もっといいで成果を出せ」と
そのまま話すのではありません。
社員自ら動き出したくなる言葉に変換するのです。
例えば「もっと結果を出してほしい」
は、こうも言えます。
「結果を出す苦しみもあるが、
それを乗り越えた先に大きな喜びがある。
私は皆さんに現状でまとまってほしくない。
まだ見ぬ世界へ、
このチームで本気で勝ちに行きたい」
現場のメンバーが
トップの想いを受け取れるよう、
社員が自分ごとになる言葉にするのです。
こうすれば、
スピーチは単に「聞くもの」ではなく
トップの魂が宿る「メッセージ」に
変わります。
苦手を脱却し、自分らしく
「社員の心に響く言葉」で
スピーチされるようになられました。

このトップリーダーのスピーチトレーニングは
今も現在進行形。
「もう逃げない」と決めてから
このトップリーダーは着実に
力強くスピーチの山を1つづつ超え、
今も新たな「山」を
登っていらっしゃいます。
自ら挑戦を続けるトップの姿勢。
組織の皆さまにとっても、
素晴らしいことであるに違いありません。
経営者スピーチの源泉
「スピーチは苦手」と仰る方ほど、
人の心を打つ素晴らしいスピーチをされます。
経験上、本当にそうです。
何を発信すればいいのか?
自分の言葉が伝わっていないのではないか?
こんなスピーチの「谷」に入り込むと
なかなか抜け出せなくなります。
ですがこれらは決して、
スピーチするための「何か」が足らない、
ではありません。
逆に「何か」がたくさんあるからこそ、
それが活用できていないことへの
表れかもしれないのです。
さらにそれらは、伝わる「道」へのサインであり
本来のご自身がお持ちの
◆次号のお知らせ(第3回予告)
新シリーズ【ご登壇の舞台裏】。
次回は「英語のプレゼンテーション」を
サポートした際の舞台裏です。
*内容が変更になる場合があります、何卒ご了承ください。
グローバル化するビジネス。
世界中に社員や顧客がいらっしゃるなら、
もっと世界に広げたいなら、
英語で話すと一気にメッセージが
伝わりやすくなります。
流暢に話すことよりも、
強力な「ツール」として英語を活用する。
普段は日本語を話すトップリーダーが
英語でどう伝えるか?
意外なコツなどを含めてお届けします。
どうぞお楽しみに。
(次の金曜日を予定)
◆ 公式ホームページにて、最新トレーニング実績を公開中
公式ホームページにて、
2026年春までの弊社実績を公開しました。
数多くのトップリーダーの皆さまと共に積み重ねた、
確かな歩みの記録です。ぜひご覧ください。
★実績ご紹介の関連記事はこちら
<森裕喜子からのメッセージ>
社員に伝えたい想いはあるが、
言葉選びに迷い、本番で本来の力が伝わりきらない。
そんな想いを抱えてはいないでしょうか。
ボイスイメージでは、
原稿が用意されているスピーチでも、
あるいは、経営者ご自身の言葉でお伝えになる場合でも、
最も力強く聞き手に届けられるサポートを
行っています。
大切なご登壇場面を控えていらっしゃる際には
ぜひ、その想いをお聞かせください。
聞く人が「自分ごとにできる言葉」を
お届けできる道へと
サポートをさせていただきます。
どうぞご気軽にご相談ください。
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