こんにちは、スピーチコーチの森裕喜子です。
聞き手の反応が気になって、話せない——そんなあなたへ。
スピーチの本番。
いざステージに立って、話し出したはいいけれど…
気になりませんか?
聞き手の顔・態度・視線。
「あれ?無表情…」
「スマホ見てない?」
「え、あの人、寝てる…?」
こんなふうに、
話しながらどんどん不安になってしまう。
そういう方、とても多いです。
経営者の方でも、です。
「聞き手の反応を見ながら話すべき」と言うけれど…
確かに、よく言われます。
「スピーチは聞き手の反応を見ながら話せ」と。
でも、見すぎ、気にしすぎは逆効果。
目の前のちょっとした反応に心が揺れてしまって、
「ああ、ウケてないのかも…」
「やっぱりこの話、つまらなかった?」
と、話す側が自滅してしまうケース、意外と多いんです。
聞き手って、こういうものなんです。
スピーチを聴いている人というのは、
実際こんな感じです。
・ほぼ無表情で聞いている
・視線がウロウロ、スマホを見ている?
・うつむいて眠そう(に見える)
でもですね、それでも「ちゃんと聞いてる人」は多いのです。
テレビやYouTubeを見るときと同じで、
人は「リアクション薄め」でも情報はちゃんと受け取っています。
話し手の心得:「いちいち評価しない」こと。
スピーチ中に、
「この人はちゃんと聞いてくれてる」
「あの人は興味なさそう」
のように、勝手にジャッジするのはやめましょう。
そうではなく、こう思ってください。
「客席にいてくれるだけで、ありがたい」
この気持ちでいれば、目の前の反応に惑わされることなく、
落ち着いて話すことができます。
スピーチで本当に大切なのは、その場の反応ではない。
聞き手の反応を気にする前に、
・本番前には、きちんと準備をする
・話す時には、誰に対しても敬意を持つ
・自分の「伝えたい思い」に集中する
そして、ちょっとした反応に振り回されず、話し終える。
これが話し手としての基本スタンスです。
伝えた「その先」は、聞き手に任せていい。
話し終えたあとは、結果は聞き手に委ねましょう。
・どう受け取ったか
・何を感じたか
・行動に移すかどうか
そこはもう、コントロールできない部分です。
だからこそ、話し手は「届ける」ことに全力を尽くす。
まずはそれでいいんです。
最後に、ひとこと。
話す時のあなたは、ひとりではありません。
目の前に聞き手がいるだけで、もうそこには「場」が生まれています。
堂々と、誠実に、その場に立ちましょう。
話し手は、反応を見る人であるより、
思いを届ける人でありたいですね。