こんにちは。森裕喜子でございます。
「あなたの強みは何ですか?」
「この仕事の魅力は何だと思いますか?」
──ビジネスの面接やインタビューで、
こんな質問をされたとき、
うまく答えられないと感じたことは
ありませんか?
この手の“抽象的な質問”は定番でしょう。
なのに、意外と答えられない人が多い。
なぜなのか?
理由は、質問の意図がぼんやりしていて、
どこに焦点を当てればいいのか分かりにくいからです。
「魅力」「強み」「あなたらしさ」──
言われてみれば日常的に使う言葉ですが、
いざ説明しようとすると言葉に詰まってしまうもの。
とくに普段から自分のことを言語化していない人にとっては、
難易度の高い問いです。
では、どうすればいいのでしょうか?
方法は2つあります。
① あらかじめ想定しておく
まず1つ目は、
よくある抽象的な質問を想定し、
事前に自分なりの答えを準備しておく方法。
「自分の強みは?」「この仕事の魅力は?」
といった問いに対し、
自分の体験や、具体的なエピソードとセットで
答えられるようにしておくと安心です。
ただし、準備した内容があっても、
本番で緊張して思い出せないことも
あるでしょう。
そこで、もうひとつの方法。
これは覚えておくと便利ですよ。
② 質問を“自分の言葉”に訳してみる
答えにくい質問がきたとき、
答える前に、まず、
質問内容を「自分の言葉」に変換してみてください。
たとえば「この仕事の魅力は?」という質問には、
こんなふうに解釈する。
– 他の業種にはない独自の面白さは何か?
– 自分がやっていて一番楽しい瞬間はいつか?
– 周囲から「向いている」と言われる理由は何か?
「魅力」という抽象度の高い言葉を
自分なりの解釈で置き換えるのです。
すると、自然と言葉が出てきやすくなります。
これは実際、私がスポーツのトップアスリート向けの
メディアトレーニングで伝えた方法です。
アスリートの事例から学ぶ
たとえば、
あるアスリートに対して
メディアがよく尋ねる質問に
「この競技の魅力は何ですか?」というものがあります。
ところが多くの選手は
この質問を前に
言葉に詰まってしまいます。
理由は明快。
「魅力」という言葉があまりに抽象的で、
質問の意図をつかみにくいから。
でも、こんなときに
「他の競技と違う部分」
「自分がこの競技を好きな理由」などに置き換えて答えると、
とたんに言葉が出やすくなります。
これはビジネスでもまったく同じですね。
【まとめ】
大切なのは正しく答えることではなく
“自分の言葉で”答えること。
メディアでも面接でも、
実はこれが求められているんです。
もし質問に対して
少しズレた答えをしてしまったら・・・
相手がプロなら、
そんなあなたに興味を持って
さらに質問してくるはず。
質問からコミュニケーションに発展させた!
というわけです。
正しさより、自分らしさ。
あなたならではの言葉が、
面接官やインタビュアーの「記憶」に
残りますね!