話術より “話し出す前の3秒” が鍵。「笑い」を生むスピーチの土台とは?

成功マインドセット

こんにちは、森裕喜子です。

業界のお集まりやパーティーなどは、
緊張感のある非日常の場ですね。

「スピーチで場を和ませたい」
「ドッと笑いが起きたら良いな」

そう思われる経営者の方は、少なくありません。

たしかに、トップの言葉で場が沸き、
一気に空気が変わる瞬間。
余裕たっぷりに聞き手を和ませるお姿は、
大変魅力的です。

となると、すぐにでも、
おもしろい話の作り方に興味が湧いて
しまいますが、その前に1つ、
お伝えしたいことがあります。

「笑い」の前に。トップが整えるべき「土台」

意図して人を笑わせることは、
たいへんな高等技術です。
テクニックで笑いをとろうとすると、
時に作為的になり、
聞き手の心が冷めてしまうこともあります。

トップリーダーがご登壇される際、
まず整えておくべき大切なことは、
スピーチを通して
聞き手との間に確かな「信頼関係」を築くこと。

なぜなら、笑いとは、
心が「緩む」ことだからです。

少し緊張感のある非日常の場で、
聞き手がふっと緊張を解くためには、
「この方になら、心を許してもいいな」と
本能的に安心できる理由が必要です。

だからこそ、面白い話をする前に、
まずはこの場と聞き手に対する深い敬意や礼節を、
明らかに示す必要があるのです。

では、その信頼関係はいつ、
どのようにつくるのでしょうか?

それは、言葉を交わす前。
登場してすぐの、
ほんの小さな立ち居振る舞いから
すでに始まっています。

具体的に、ご自身が登壇される場面を
想像してみてください。

第一声の前に、確かな「信頼」が生まれるケース

マイクの前にスッと立つ。
すぐには話し出さない。
両足でしっかりと床を踏みしめ、
会場全体をゆっくりと見渡す。

聞き手へ目線を送り、深く静かな呼吸を一つ置く。
そして、お腹から響く落ち着いた声で、
第一声を発する。

「……皆さん、こんばんは。〇〇です」

言葉を発する前に会場全体へ目を向け、
静かな呼吸を置くことで、
聞き手に「このスピーカーは私たちを大切に思い、
落ち着いて向き合ってくれている」という
敬意が伝わります。

聞き手の中に、話し手に対する安心と信頼の土台が
生まれているのです。

本来の魅力が届ききらない、もったいないケース

一方、実際のスピーチ場面で
意外と多くお見かけするのが、
次のようなお姿です。

演台に急ぎ足で向かう。
マイクの前に到着しても目線はあちこちに泳ぐ。
肩が上がり、呼吸が浅いまま、
早口気味に第一声を発する。
「あー、え、皆さん、こんばんは。〇〇です。
あの本日は……」

視線がしっかりと聞き手に向けられず、
会場の空気と馴染まないまま
話し出してしまっている様子です。

これでは、聞き手は
「自分たちに向かって話してくれている」
と感じられず、無意識のうちに警戒心が生まれ、
せっかく耳を傾けようとしたのに、
心は少し離れいってしまいます。

このように、「皆さん、こんばんは」
という同じ第一声でも、
ほんの小さな「一挙手一投足」の違いで、
聞き手が受け取る印象はここまで大きく変わるのです。

「これが私の在り方」揺るぎない落ち着き

言葉を発する前の「間」と「目線」。
そして、静かな呼吸から生まれる「声」。
これら身体と在り方が一体となった
言葉の無いメッセージから
人は本能的にさまざまな情報を受け取ります。

これが、信頼や安心感につながります。

この「非言語コミュニケーション」がもたらす影響は、
決して笑いを生み出す場面に
限ったことではありません。

あらゆる場面における「信頼の土台」なのです。

では、その土台を生み出す根源的なものは、
何なのでしょうか。

それは、正しく美しい姿勢や完璧な話し方
ではありません。

その方ならではの「自分らしさ」がそこに存在していること。

「これが自分のスタイル」
「私が伝えるべき想いは、これだ」と、
ご自身の軸に深く根を下ろし、
揺るぎない安心感を持てている状態です。

トップリーダーの皆さまは、
日々のビジネスの現場で、
この「ご自身らしく在ること」を
実践していらっしゃいます。
ですので、スピーチという場だからといって
特別にかっこつけたり、
無理に何かをしようとされる必要は
ありません。

本来のご自身の力強い落ち着きを、
スピーチの場でもそのまま、発揮し切る。
それが、何より大切なことなのです。

本来の落ち着きを取り戻す「呼吸」のスイッチ

本来の自分に立ち返り、
深い落ち着きを取り戻せる最もシンプルで
確実なスイッチ。

それが「呼吸」です。

人は緊張しているとき、
無意識のうちに呼吸が浅くなっています。
その状態のまま急ぎ足で舞台へ上がってしまうと、
先ほどお伝えした
「本来の魅力が届ききらないケース」に
直結してしまいます。

ですから、もしも
登壇前に少し緊張を感じられたら、
舞台へ上がる前に、
ぜひ次のような呼吸を試してみてください。

たっぷりと鼻から息を吸い、
口からゆっくり、細く長く息を吐き出します。

何秒、と厳密に数える必要はありません。
吸う息よりも、時間をかけてたっぷり吐き切ることを
意識してみてください。

「息をゆっくりと長く吐く」
これにより、呼吸を司る横隔膜がしっかりと動き、
高ぶった神経が自然と鎮まります。
そして、ご自身の中にある本来の力強い落ち着きが
立ち上がってきます。

この呼吸でご自身を整えてから、
ゆったりとした歩調で、演台へと歩き出す。

伝える土台がしっかりと整い、
ご自身の本来の魅力が伝わるようになると、
無理をして狙わずとも、
自然と場に和やかな笑いが生まれる瞬間も
訪れます。

聞き手との間に信頼があり、
互いに心が通い合っているからこそ起きる、
温かい笑い。

トップのお立場にふさわしいのは、
そのような「安心の笑い」
なのではないでしょうか。

さあ、これで、
聞き手との信頼の「土台」が整いました。

思わず場が和む、ちょっとしたコツ(次の記事へ)

では、この土台を押さえたうえで、
思わず場が和み、
温かい笑いが起きるようなお話をするには、
実際にどのような準備をすればよいのでしょうか。

実は、それには日常のご経験から見つけられる
「ちょっとしたコツ」があります。

その具体的な3つの視点を、
続く記事に詳しくまとめております。
ぜひ、あわせてご一読いただけましたら幸いです。
▼ トップ登壇で「安心の笑い」を生み出す3つの視点

現場の記録【会合のスピーチ】一瞬で場を和ませる「笑い」。トップに求められる視点とリスク準備


大切なご登壇に向けて

トップリーダーのスピーチは
ご自身の想いを届けるだけでなく、
会社の信頼を左右する
重要な戦略の場でもあります。

「自分らしい言葉で、聞き手の心を動かしたい」
「本番で自然に想いが届く立ち居振る舞いを身につけたい」

そのために、ぜひ弊社ボイスイメージをご活用ください。

原稿作りのサポート、そして
声、言葉、身体、在り方を整えることまで、
トップご自身の「本来の力」をお出しいただきながら
本番当日まで丁寧に伴走いたします。

広報・社内担当者様からのご相談も承っております。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
心よりお待ちしております。
【お問い合わせ・個別相談はこちら】
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森 裕喜子

経営者のマンツーマンスピーチトレーニングとスピーチ戦略のサービスをお届けしております。トップアスリートのメディアトレーニングも多数実施。

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森 裕喜子

トップリーダー、トップアスリートのスピーチプレゼン戦略 VIC/伝える力でマーケティングする。マンツーマントレーニングとコンサルティングをしております。

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