聞き手が納得してしまうプレゼンの秘技|ジャパネット高田社長分析2

スピーチ戦略

こんにちは、スピーチコーチの森裕喜子です。

高田社長のプレゼン記事、第2弾をお届けします。

高田社長のプレゼンは
人をワクワクさせる力がありますね。

そして「社長の言う通り、この商品いいな」
と視聴者が自然と思ってしまう。

つまり、
相手を「説得する」プレゼンではなく、

相手が「自ら納得する」伝え方なのです。

すなわち、
高田社長が発する言葉には
いわば「人を動かす」必須要素の全てが
揃っているともいえます。

例えば・・・

ファクトをベネフィットに換える技

商品が持つ特性(商品スペック)が
お客様に何をもたらすのか?
それを具体的に伝えることができているのです。

<納得を引き出す伝え方ステップ>

  • なぜこの商品がいいのか。
  • なぜこの商品があなたに必要なのか。
  • あなたがこれを手にしたらあなたの人生がどう変わるか。
  • そして、なぜこんなにお得に買えるなのか。

こうなると「いいわねえ、買おうかな」と
自然と心が動いてしまいます。
さらに

納得に納得を重ねる技

これもすごいです。
お客様は
「いいな、欲しいな」と一旦納得しても
「でもやっぱりどうかな、買って大丈夫かな」
と、購入決定前に躊躇しがち。

高田社長は、この、お客様が迷うリスクを
先んじて話してしまうのです。

「ちょっと迷う方もいますよね、
でも大丈夫ですよ、というのもですね・・・」

と納得を重ね塗りします。

聞き手からすれば
「私が知りたいことを先に言ってくれた!」
と社長を信頼してしまう。
社長自ら不安な点もクリアしてくれたら
お客さまも確信を持って
購入決断ができる、というわけです。

おそらく、
高田社長がこのような伝え方をされるのは
「ひたすら、お客様のことを考えたからこそ、
生まれ出た
伝え方」
だと思われますが、
あえて申し上げさせていただくなら、
大変戦略的でもあります。

ビジネスなのですから、当然です。

しかし、高田社長は、
自分が儲けたい、とか、上手いプレゼンをするしたい、
をゴールとしているのではなく、
とにかく「お客様に喜んでもらいたい」なのではないでしょうか。

利益も売り上げも、その結果、ついてくるものなのだ。
そしてまたそれをお客様に還元しよう・・・

そんな想いが
プレゼン視点で見れば、
結果として「巧みで戦略的な伝え方」になっていた、
といえるのではないでしょうか。

「通販の弱点」を強みに換える技

巧みさの秘密は、まだあります。

他の通販番組にはあるけれど、
ジャパネットだけに無いものが1つ、
あるんです。

なんだかわかりますか?

ご利用者の声を描いた再現映像です。
(注:初代の高田社長時代を指す。最近は変わったようです)

お茶の間で
消費者自らコメントしているような
芝居がかった、あのVTR。

どうも白々しい感じがしませんか。
そこがおもしろいといえば
そうなんですが。

でも、きっと高田社長は
「これは効果的だが
お客様に絶対的な信頼と安心をもたらす
表現ではない」と
見抜いたのではないでしょうか。

消費者の体験談は
購入検討時には、普通、欠かせない情報です。
それなのに、ジャパネットはこれをやらない。

その代わりに、
番組出演者自ら、つまり社長本人の言葉で伝え切る
スタイルを取ったのでしょう。

芝居掛かった素人を使うより
「私たちが言うのだから、
お客様どうぞ安心してください!
信じてもらっていいですよ!」

信頼感を生み出し、強化していく仕組みを
自ら構築したのです。

ここにこそ、
ジャパネットが圧倒的に強いブランドになった秘密が
あるのではないでしょうか。

次回は
高田社長のインパクトある伝え方を
分析します。

社長プレゼン、インパクトで伝わる戦略|ジャパネット高田社長分析3

伝えたい一心で常識を覆したプレゼン達人|ジャパネット高田社長分析1

 

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森 裕喜子

森 裕喜子

経営者のマンツーマンスピーチトレーニングとスピーチ戦略のサービスをお届けしております。トップアスリートのメディアトレーニングも多数実施。

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森 裕喜子

森 裕喜子

トップリーダー、トップアスリートのスピーチプレゼン戦略 VIC/伝える力でマーケティングする。スパルタトレーニングとコンサルティングをしております。

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